検索ワード入力
menu

中央大学 通信教育 2012年度 刑法1(刑法総論) 第3課題 合格レポート

  • 会員550円l非会員660円
  • Microsoft® Office Word
  • ページ数3閲覧数4,984
    ダウンロード数34
  • by coffeelove

内容説明 コメント(1件)

資料の原本内容

1.甲による映画上映は、わいせつな図画の公然陳列に該当するため、わいせつ図画公然陳列罪(刑法175条)の構成要件を満たす。もっとも、甲は当該上映は法律上許されていると誤信している。そして、刑法38条1項は、故意犯処罰を原則とする。そこで、故意には、自己の行為を違法であると意識する必要があるか否かが問題となる。この点、以下の通り学説が分かれる。
(1)厳格故意説
 犯罪事実の認識と違法性の意識が故意の要件とする説である。故意責任の特質は、自己の行為が法律上許されないことを意識したことにより形成された反対動機を突破して、あえて行為を決意した直接的な反規範的人格態度にあることを根拠とする。
 この説については、①常習犯は、違法性の意識の程度が低いのに、重く処罰されることとの整合性が取れない、②激情犯は違法性の意識は存在しないから、故意責任を問えない、という批判が成り立つ。
(2)制限故意説
 犯罪事実の認識と違法性の意識の可能性を故意の要件とする説である。この説では、行為者が犯罪事実を認識しながら違法性の意識を欠いた場合、その誤った評価をする人格形成こそが非難に値することを根拠とする。
 こ...

連関資料(1)