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8トランク監禁の悲劇(刑法事例演習教材)

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  • by iichikoneko

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資料の原本内容

刑法事例演習教材
8 トランク監禁の悲劇
 甲の罪責
 甲は、Aの顔面を手拳で数回殴打した。この行為により、甲には、暴行罪が成立する(208条)。
 次に、甲は、乙と共に、Aの体をつかんで、乙の車のトランク内に無理やり押し込んだ。そして、Aは、この車に丙が運転する車が追突した為に、死亡した。この行為によって、甲には、監禁致死罪が成立しないか(221条)。
 甲の行為は、Aを車のトランクから継続的に自由に出られないようにするものであるから、監禁罪の実行行為にあたる(220条)。
 では、甲は、この監禁罪により、Aの死亡結果まで責任を負うか。すなわち、甲の監禁行為とAの死亡結果に因果関係 が認められるかが、問題となる。
 まず、脳死は、人の死であると考える。そこで、以下では、Aの死亡とはAが脳死したことをいい、このこととの関係で因果関係の有無を検討する。
 そこで、因果関係の意義について考えると、刑法の因果関係の目的は、犯罪の成立と処罰の範囲を適正に限定することにある。そうであるならば、因果関係を認めるためには、条件関係に加え、当該行為から当該結果が生じることが社会通念上相当であるといえ...

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