「児童・家庭福祉論」東京福祉大学レポート
科目コード：3171　評価「A」

　「少子化における児童・家庭福祉のあり方について述べよ。」

　日本は21世紀に入り、本格的な少子高齢社会を迎え、子どもや子育て家庭に問題が生じてから展開されるウェルフェア中心の児童福祉から、健康で文化的な生活を積極的、育成的に指向し、一人ひとりの自己実現を重視するウェルビーイングも見据えた児童家庭福祉への転換が進められている。子どもが健やかに生まれ育つ環境として最も重要な家庭は現在、価値的変貌の渦中である。そこで少子化社会における児童、家庭福祉のあり方について論述していく。
　我が国では1973年以降、出生率、合計特殊出生率が減少し続け、2005年には双方ともに過去最低を記録した。原因として挙げられるのは晩婚化や離婚、未婚等の個人の多様な生き方を選択する人の増加、女性の社会進出とそれを阻む固定的な男女の役割分業意識と雇
用形態及び育児休暇に対する不理解等がある。
また、ライフスタイルや若年層の家庭に対する意識の変化のみならず、現在及び将来の社会に対する不安感や、子どもを安心して育てられない環境も少子化の一因...